絵本といっしょに ~ちょびっとクラブ~

絵本をこよなく愛するメンバーによる、良質な絵本を楽しむクラブです。メンバーのひとり、Kの日々思うこと。

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『たのしいぎろん』(3)

議論の話、思いの外長くなりつつあります。 (1)では議論ができない人がいるという話を、(2)ではその特徴を整理してみました。 今回は、それをさらに詳しく分析して、議論ができる人になるためにはどうすれば良いかを考えてみたいと思います。 ここからは…

『たのしいぎろん』(2)

前回は、議論が成立しない状態についての話をしました。今回は、なぜそのようなことが起こるのかということについて考えてみます。 議論にならない態度として挙げた2つをもう一度確認します。 ①「勝つ」ことを目的とする。自分の意見を通すために、威圧的な…

『たのしいぎろん』(1)

「議論」と聞いて、どんなイメージが湧くでしょうか。なぜわざわざそのような変な質問をするのかというと、この言葉の定義は、案外、人によって大きく違うのではないかと、最近考えているからです。 「異なる意見が存在した時、それらを様々な立場から論じて…

「あの人たちだけずるい」

子どもたちが小さい頃、よく企業の舞台イベントに申し込んで観に行っていました。 とある企業のイベントは、毎年夏に決まったホールで行われていたのですが、そこのホールの管理スタッフの中に、一風変わった人がいました。 彼は、開場時刻前に観客がホール…

ゲームの世界(2)

前回は、子どもたちはなぜゲームをするのか、大人たちはなぜ子どもたちに長時間ゲームをさせたくないのかということについて書きました。 そして、最後に、ゲームを必要とする子どもたちがいるのではないかというところまでお話ししました。今回はその続きで…

ゲームの世界(1)

いわゆるゲーム条例が話題になっています。 私自身は特にゲームをする習慣はありませんが、我が家の子どもたちはゲームが好きです。親がやらないので、ウチの中に色々な種類のゲーム機があり、日常的に使っているという状態ではありませんが。(大学生の娘は…

学びのツールとしての絵本

今回は、日頃私が言っていることと矛盾するのでは?という絵本の使い方についてのお話です。 大学が閉鎖され、ウチに閉じ籠ってパソコンの画面に向かってばかりの娘。 大学の授業が始まる前から、趣味で世界中の色々な子ども向けの学習サイトを探し出しては…

分からなくても分かっている

前回、ファンタジーの持つ力について触れ、『はてしない物語』という本について少し紹介しました。 その時に書いた通り、現在進行形で毎晩、少しずつ楽しんでいます。 過去に読んだことがあるのに、実のところ、ある場面は概要だけ覚えていて、またあるエピ…

ファンタジーの力

昨日、国内の7都府県に緊急事態が宣言されました。 新年度の開始や家族の状況、思い通りにいかない諸々の事情が重なって、閉塞感を感じている方も多いと思います。 普段は呑気なほど楽観的に自分の力を信じていたとしても、この世界で自分自身がやれること…

あるきだした小さな木

『あるきだした小さな木』 テルマ・ボルクマン・ドラベス 作、 シルビー・セリグ 絵、花輪莞爾 訳 偕成社 あまり外にでない日が続いています。 こう外へ出ないと、だんだん出歩くのが億劫になってきます。おまけに近頃天気も良くない。このまま根っこが生え…