絵本といっしょに ~ちょびっとクラブ~

絵本をこよなく愛するメンバーによる、良質な絵本を楽しむクラブです。メンバーのひとり、Kの日々思うこと。

ゲームの世界(1)

いわゆるゲーム条例が話題になっています。

私自身は特にゲームをする習慣はありませんが、我が家の子どもたちはゲームが好きです。親がやらないので、ウチの中に色々な種類のゲーム機があり、日常的に使っているという状態ではありませんが。(大学生の娘は、最近、コンパクトなゲーム機を自分用に買ったため、毎日楽しんでいるようです。)

私も夫も、子どもの頃からテレビ用のゲーム機やコンパクトな携帯ゲーム機が存在していた世代ですので、ゲームにはまると時間があっという間に経ってしまう!ついつい手がか伸びて、他のことを後回しにしてしまう!という体験をしています。

そのため、家の中にゲーム機を入れることには大変慎重でした。子どものゲーム時間のコントロールに苦慮している家庭を見ると、物理的に家に置かないことが一番楽だと感じていたものです。

 

なぜ長時間ゲームをしてしまう子どもたちがいるのでしょうか。(この記事では「ゲーム=ビデオゲーム」と定義します。ビデオゲームとは、ボードゲームやカードゲームと違い、コンピュータを介したゲームを指します。)

色々なパターンがあると思います。

①単純に、プレイ自体に集中してしまう。

②何か大きなストレスを抱えていて、気を紛らすために向かった対象が単にゲームであっただけ。

③①や②から、プレイ技術を向上させることに興味を見出だし、極めようとしてしまう。

他にもあるかもしれません。

 

子どもたちから長時間のゲームを取り上げようとしている人たちは、①の可能性しか考えていないような気がします。件の条例の前文でも、ゲームの過剰な利用が、引きこもりや睡眠障害を引き起こすというようなことが書いてあることから、そのことを感じました。

ゲームをするから引きこもるのではなく、何かしらの原因があって引きこもった時に、たまたまゲームに手を伸ばし、たとえそれが楽しかろうがつまらなかろうが、日々過ごす上でなんとか精神のバランスを保っている、ということはあると私は思います。

こと長時間ゲームをプレイすることに関しては、原因と結果はそのように一方方向で、逆はあまり考えられない。しかし、この件に関して、そのように逆方向に考える人が多いのはなぜだろうかと疑問に思います。(まれに逆方向の人が存在するのかもしれませんが、そちらが多数派であるかのような捉え方には疑問を感じています。)

 

それはさておき、ビデオゲームには、自然界にない光を浴び続けるなど、確かに子どもの脳や視力に悪影響を及ぼすのではないかと考えられる要素があります。

また、ゲームによっては、子どもにふさわしくない内容を含むものがあり、たとえ年令制限があったとしても、厳密に守られなかったり、許可されているものでもどうかなという内容を含んでいたりという、ゲーム内容自体に問題ありとする考えもあるでしょう。

子どもたちに長時間ゲームをさせたくない人たちは、そのような悪影響を心配しているのだと思います。上記のことは少なからず、私自身も心配していることです。

また、ゲームに夢中になりすぎて、その他の「やらなければいけないこと」がおろそかになってしまう心配をする人も多いかと思います。

 

しかし、それらを差し引いてもあまりあるほどゲームに魅力を感じていて、子どもに勧めたいという人もいるかもしれません。

 

実は最近、ゲームの世界がある種の子どもにとって、非常に大切なのではないかと気付きました。おそらく、ゲームを子どもに勧めたい人たちのその勧めたい理由にも通じているかもしれません。

 

この続きは、そのことについて考えてみます。