絵本といっしょに ~ちょびっとクラブ~

絵本をこよなく愛するメンバーによる、良質な絵本を楽しむクラブです。メンバーのひとり、Kの日々思うこと。

ピクシー絵本求む!(2)

幼少期とてもお世話になっていたピクシー絵本、いつの間にか書店から姿を消してしまい、残念に思っていました。

ところが、大人になったころ、ある通信販売大手の会社が復刊してくれたのです!
流通上の都合でしょう。昔のような一冊からの販売ではなく、6冊1セット、全6集での販売でしたが…もちろん小躍りしながら全て購入しました。

その中に強烈に見覚えのある一冊がありました。
『せきせいいんこのハンス』(ふくいのぶこ 訳、フェリシモ出版)という本です。
インコのハンス目線で展開するストーリーですから、ぴったりのタイトルです。
でも、これって『インゲルちゃんのことり』じゃなかったっけ?と思って、本の隅に小さく書いてある原作の情報を見てみると…

Ingers undulatとのタイトルが!
自分がインゲルちゃんという馴染みのない名前を覚えていたことに驚きました。
そして私はこの本を読んで、セキセイインコの飼育に憧れていたのかもしれないと気付きました。
なぜなら、この本を読んで数年後には(体感的に10年以上経ってから、という感じでしたので、子どもの中に流れる時間の濃密さにもびっくり!)私は念願のセキセイインコを飼い始め、それから途切れつつも大人になるまでずっとインコを飼っていました。
ですが、20年前に『せきせいいんこのハンス』を見て、そして今日、この文章を書くまで、私は遥か昔の人生の始まりに近い時期に読んだ絵本が、このような形で自分に影響を与えていたとは思いもよりませんでした。

自分でも気付かない内に絵本の影響を強く受けていたのかもしれないということはなかなか衝撃的ですね。

肝心のピクシー絵本の魅力について語りたかったのですが、それはまたの機会に。